こんにちは。講師の橋本です。11月22日にオープンした両国から歩いて10分程のところにある「すみだ北斎美術館」に行って参りました。北斎ゆかりの地で作品が観られるのは嬉しいことです。建物は妹島和世さんによる設計だそうで、とてもモダンな造りになっています。1月15日まで「北斎の帰還」と題して、代表的な浮世絵やあまり見たことがない肉筆画が観覧できます。
常設展も見ごたえ十分です。白黒写真を基に推定復元した、『須佐之男命厄神退治之図』は必見です。関東大震災で焼失した神社に奉納した作品を、白黒写真と模写を頼りに復元しました。
色を再現するのに、同時代の琳派の絵を当時の時代の撮影方法で撮影し、グレースケールを見比べて色を推定していったそうです。こちらの様子は館内のベンチがあるところに映像が流れていますので、色を勉強していらっしゃる方はぜひじっくりご覧になって下さい。ワクワクしちゃいます。復元するのに2年の歳月がかかったそうですが、デジタル技術の普及で、当時の色が蘇るのは素晴らしいことですね。
ぜひ復元に携わった方々の思いも感じながらご覧になってみて下さいね。